「時の海 – 東北」プロジェクトとは

あの時、あの人に、逢いにいく

東日本大震災をきっかけに、現代美術家・宮島達男が犠牲者の鎮魂と震災の記憶の継承、そして、これからの東北の未来を共につくることを願い、東北に生きる人々、東北に想いを寄せる人々と協働しつくりあげるアートプロジェクトです。
「それは変化し続ける」「それはあらゆるものと関係を結ぶ」「それは永遠に続く」というコンセプトに基づき、生命の永遠性を象徴するLEDの数字カウンターを用いて、生と死、命について表現し続ける宮島達男は、本プロジェクトにおいて、3,000名の人々との関わりを拓きながら作品《Sea of Time - TOHOKU》の制作に取り組んでいます。

作品《Sea of Time - TOHOKU》とは
《Sea of Time - TOHOKU》の3,000個のLEDの数字カウンターは、一つひとつが異なる速さでカウントします。それらは、3,000名の人々が決めたそれぞれの「秒数」でリズムを刻み、参加者一人ひとりの想いをのせて永遠に瞬き続けます。

作品《Sea of Time – TOHOKU》を恒久設置する美術館について

美術館の建設予定地は総面積約36,744㎡(サッカー場約5面分)の広大な土地で、入り口から海側に進むにつれて徐々に波の音が聞こえるサウンドスケープのグラデーションが美しい場所です。

建築家・田根剛とグラフィックデザイナー・長嶋りかこの参加により、美術館の体験がより深く、訪れる人の記憶に残るものとなることを目指します。

  • 名称:

    時の海 東北 美術館

  • 所在地:

    福島県双葉郡富岡町

  • 土地面積:

    36,744㎡(予定)

  • 設計:

    ATTA – Atelier Tsuyoshi Tane Architects

  • 竣工:

    2029年(予定)

  • Photos: ©ATTA – Atelier Tsuyoshi Tane Architects

プロジェクトチームについて

場所の記憶と、一人ひとりの想いをかたちにする

「場所の記憶」から建築を考える建築家・田根剛と、独創的な観察眼で繊細に表現するグラフィックデザイナー・長嶋りかこが参加し、宮島達男の作品を起点に、他者への想像力を育み、災禍の経験と記憶の継承、そして現在の福島を訪れる入り口としてふさわしい場を共に生み出していきます。

また、「時の海 – 東北」プロジェクトに賛同する地域の方々によって発足した「《時の海 – 東北》美術館を応援する会」、そしてこれまで数々のアートプロジェクトを牽引してきたプロジェクトディレクターの嘉原妙によって当チームは構成されています。

  • 宮島達男

    現代美術家

    Photo: Lisson Gallery

    1957年生まれ。1988年 ヴェネツィア・ビエンナーレ新人部門に招待され、デジタル数字を用いた作品で国際的に注目を集める。以来、国内外で数多くの展覧会を開催し、世界30カ国 250か所以上で作品を発表している。1990年ACCの招きでニューヨーク滞在。1993年 カルティエ現代美術財団の招聘でパリ滞在。
    代表作に《Mega Death》(1999 / 2016)、《Counter Void》(2003、テレビ朝日蔵)、《Sea of Time ’98》(1998)など。被爆した柿の木2世を世界の子どもたちに育ててもらう「時の蘇生・ 柿の木プロジェクト」(1995-)も推進している。1998年 ロンドン芸術大学名誉博士授与。
    2006-2016年 東北芸術工科大学副学長。2012-2016年 京都造形芸術大学副学長。2020年 芸術選奨文部科学大臣賞。
    Tatsuo MIyajima 公式サイト|https://tatsuomiyajima.com/

    Mega Death|1999
    Time Waterfall|2016|photo: MCH Messe Schweiz (Basel) AG
  • 田根 剛

    建築家

    Photo: ©Yoshiaki Tsutsui

    1979年東京生まれ。ATTA – Atelier Tsuyoshi Tane Architectsを設立、フランス・パリを拠点に活動。場所の記憶から建築をつくる「Archaeology of the Future」をコンセプトに、現在ヨーロッパと日本を中心に世界各地で多数のプロジェクトが進行中。
主な作品に「エストニア国立博物館」、「弘前れんが倉庫美術館」、「アルサーニ・コレクション財団・美術館」、「ヴィトラ・ガーデンハウス」、「帝国ホテル 東京・新本館」(2036年完成予定)など。主な受賞に、フランス芸術文化勲章シュヴァリエ、フランス建築アカデミー新人賞、エストニア文化基金賞グランプリ、第67回芸術選奨文部科学大臣新人賞など多数受賞。著書に『TSUYOSHI TANE Archaeology of the Future』(TOTO 出版)。


    Atelier Tsuyoshi Tane Architects公式サイト|https://at-ta.fr/

    エストニア国立博物館 | 2016 | photo: Takuji Shimmura / image courtesy of DGT.
    弘前れんが倉庫美術館 | 2020 | photo: Daici Ano
  • 長嶋りかこ

    グラフィックデザイナー

    1980年生まれ。アイデンティティデザイン、サイン計画、ブックデザイン、空間構成など、グラフィックデザインを基軸としながら活動する。対象のコンセプトや思想の仲介となって視覚情報へと翻訳し、色と形にする。
これまでの仕事に「札幌国際芸術祭“都市と自然”」(2014)、「堂島ビエンナーレ」(2019)、「東北ユースオーケストラ」(2016-)、「アニッシュカプーアの崩壊概論」(2017)、「デビッドリンチ “精神的辺境の帝国” 展」(2019)、ポーラ美術館の新VI計画(2020)、ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展日本館「エレメントの軌跡」(2021)、「Ryuichi Sakamoto:Playing the piano 12122020」(2021)、Kvadrat「Irreversible Scale」(2024)など。著書に『色と形のずっと手前で』(村畑出版/2024)。

    
village®  公式サイト|https://www.rikako-nagashima.com/

    ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展日本館「エレメントの軌跡」|2021|photo: Jan Vranovský
    東北ユースオーケストラ|2016-
  • 嘉原 妙

    アートマネージャー/「時の海 - 東北」プロジェクトディレクター

    1985年兵庫県生まれ。京都造形芸術大学卒業。大阪市立大学大学院創造都市研究科(都市政策学)修士課程修了。在学中より、企業メセナ協議会インターン、現代アートを中心に展覧会や美術鑑賞教育プログラム、アートプロジェクトの企画運営に携わる。2010年秋よりNPO法人BEPPU PROJECTにて、地域をフィールドに様々なアートプロジェクトの運営に従事。主な事業に、国東半島アートプロジェクト(2012年・2013年)、国東半島芸術祭(2014年)にて美術・パフォーマンスの作品制作・進行管理や、地元企業や市民と協働したツアープログラムの開発などを担当。

    2015年4月〜2022年3月まで、アーツカウンシル東京 プログラムオフィサーとして、東京アートポイント計画事業、人材育成事業「Tokyo Art Research Lab」、Art Support Tohoku-Tokyo(東京都による芸術文化を活用した被災地支援事業)(2015年〜2020年)に従事。2022年4月より女子美術大学 非常勤講師(2022年〜2025年)、「めとてラボ」プロジェクトマネージャー、宮島達男「時の海 - 東北」プロジェクトディレクター、一般財団法人福島富岡文化財団理事(2025年〜)として活動。

協働パートナー

  • 「時の海 東北 美術館」を応援する会

    「時の海 東北 美術館」を応援する会

    2024年12月、「時の海 - 東北」プロジェクトに賛同し、美術館建設の実現と福島県浜通りエリアの活性化を目指して発足した会。発足時のメンバーは、遠藤一善(YONOMORI BAUM 代表)、遠藤秀文(一般社団法人とみおかワインドメーヌ 代表理事)、大和田剛(一般社団法人とみおかプラス 代表理事)、藤田大(株式会社鳥藤 代表取締役)、名嘉陽一郎(株式会社東北エンタープライズ 代表取締役社長)。「応援する会」のLINEグループは、現在200名を超える(2026年5月現在)。

    写真は、「応援する会」の活動日に撮影した集合写真。美術館予定地を活用しながら、東北や福島に想いを寄せる方々と一緒に活動しています。

    「応援する会」にご興味のある方は、同会のLINEグループにご参加ください。詳しい活動内容や今後のスケジュールなど、随時お知らせいたします。

    ※「時の海 東北 美術館」を応援する会の企画運営は、NPO法人インビジブルと協働しています。

主催

  • 「時の海 - 東北」プロジェクト実行委員会、一般財団法人福島富岡文化財団

一般財団法人
福島富岡文化財団について

財団設立の目的

当法人は、現代美術家・宮島達男と参加者3000名と協働制作する作品《Sea of Time – TOHOKU》の展示を通じて、世界へ向けて東日本大震災及び東京電力福島第一原子力発電所事故を含む複合災害の記憶を未来に伝え、東北の復興と新しい未来を共に考える場を提供すること、また、これを基盤として、地域の文化芸術の振興と発信拠点としての役割を果たし、地域社会に寄与することを目的としています。

財団の概要

名称|一般財団法人福島富岡文化財団
代表理事|寺井真美
理事|山本妙、髙橋大就、田根剛、宮島依子
監事|岡本健太郎、原田豊行
評議員|大林剛郎、倉森京子、山本曉甫、遠藤秀文、宮島達男
所在地|福島県双葉郡富岡町大字小浜字中央272番地稲元テナント2号室
設立日|2025年6月26日

主な事業

宮島達男の作品《Sea of Time – TOHOKU》の展示を軸に、関連プログラムの企画・運営を行います。併せて、宮島達男をはじめとする国内外の現代美術作品の収集、保存、研究および展示を進め、学術的・芸術的な発展に寄与します。また、震災や復興に関する芸術的・文化的活動の支援や情報発信にも積極的に取り組みます。
さらに、国内外の現代美術家による先鋭的かつ高度な表現を伴う展示やイベントを企画・実施し、福島県富岡町と世界をつなぐ交流の場を創出します。地域住民や来館者を対象とした文化教育やワークショップも推進し、学びと創造の機会を広げます。そのほか、美術館の運営・管理に加え、敷地内外の広場を地域イベントや交流の場として活用するほか、カフェなどの飲食施設の経営も行います。これらに関連して、図録や印刷物などの制作・販売を通じて活動を支える仕組みも整えます。